肥満治療薬(ゼップバウンド)を使用した医療的減量治療

当院では肥満症の方の健康寿命を延ばし、生活習慣病(高血圧症・糖尿病・脂質異常症)の治療の一環としてゼップバウンド®(チルゼパチド)いうGLP-1受容体作動薬を使用した肥満治療メディカルダイエットを自費診療にて行っています。
GLP-1とは食事をした際に分泌される消化管ホルモン(インクレチン)の一種で、膵臓からのインスリン分泌促進による血糖コントロール、食欲抑制、胃の運動の抑制などの働きがあります。
体内のGLP-1受容体に働きかける薬(GLP-1受容体作動薬)を使用することで、胃の運動抑制(胃の中の食べ物をゆっくり腸に送るため満腹感が得られる)、食欲抑制(高脂肪食や甘いものへの欲求の低下)により、体重減量の効果を期待できます。
肥満症の方にGLP-1受容体作動薬を使用することで、体重減少だけではなく、海外のメタ解析によると肥満症患者の全死亡リスクが12 - 14 %下がることが言われています。その大きな理由としては心筋梗塞、脳梗塞、心不全などの疾患の発生を減らす効果といわれています。
肥満症の方のGLP-1受容体作動薬を使用したメディカルダイエットは体重減少だけではなく健康寿命を延ばす治療です。
当院では自費診療でのメディカルダイエットを行っています(月25,000円~50,000円)。保険適用の肥満治療を希望される方は大学病院、総合病院の肥満症外来を受診してください。
ゼップバウンド
有効成分
チルゼパチド
使用方法
週1回、腹部や太ももにご自身で注射します。初回に看護師による指導があります。
作用
GIP(グルコース依存性インスリン分泌刺激ポリペプチド)とGLP-1(グルカゴン様ペプチド-1)という2つのホルモン受容体に作用し、強力に食欲を抑制し、体重減少を促します。
副作用
吐き気、下痢、便秘、嘔吐、腹痛などの消化器症状、倦怠感、頭痛
低血糖や脱水に伴う症状で多くは1か月程度で収まります。
注意すべき重大な副作用
急性膵炎、低血糖、胆のう・胆管疾患、イレウス(腸閉塞)、アナフィラキシー
頻度はごく稀ではありますが、即刻投与の中止と直ちに医療機関への受診が必要です。
適応症
肥満症
ただし高血圧、脂質異常症または2型糖尿病のいずれかを有し、食事療法、運動療法を行っても十分な効果が得られず、以下に該当する場合に限る。
- BMIが35 kg/m2以上
もしくは
- BMIが27 kg/m2以上であり、2つ以上の肥満に関連する健康障害を有する
費用
診察料(初診時および開始3、6か月評価時)
¥6,500円(腹部脂肪測定CTあり)
¥5,000円(CTなし)
ゼップバウンド処方料 1か月4本使用
2.5 mg ¥25,000/月
5 mg ¥35,000/月
7.5 mg ¥45,000/月
10 mg ¥50,000/月
治療の流れ
- 初回診察時:問診、身体測定、採血、CTによる腹腔内脂肪測定
- 2回目診察:結果説明 治療説明 同意書作成 処方 注射手技の指導
- 月に1回の外来通院:身体測定 問診 処方
- 3か月目と6か月目に採血、CTによる腹腔内脂肪測定で治療効果を評価します
期間としては6か月から12か月が目安ですが、経過をみて医師が判断します。
注意事項
安全な治療を提供するため、以下に該当する方はゼップバウンドによる治療を受けることができません。
- 20歳未満の方
- 妊娠されている方、妊娠の可能性のある方、授乳中の方
- 過去に薬剤や化学物質に対してアレルギーや過敏症を起こしたことがある方
- 他GLP-1受容体作動薬やインスリンを使用中の方
- Ⅰ型糖尿病、甲状腺疾患、重度の胃腸障害、膵炎、重度の腎機能障害、重度の肝機能障害の方
- そのほか、医師の判断により本治療が適切ではないと判断された方、あるいは治療の必要性が低いと判断された方
- 糖尿病治療中の方は医師と相談してください
